ブロードウェイやオフ・ブロードウェイで、日本人や日本にルーツを持つ俳優の姿は、まだ決して多くない。そんなニューヨークのエンターテインメントの世界に、注目したい若手日系人俳優がいる。

安野モヨコの漫画「鼻下長紳士回顧録」を原作に、今秋ニューヨークで上演される新作ミュージカル「MEMOIRS OF AMOROUS GENTLEMEN」。先日発表された全キャストの中で、「サカエ(Sakae)」役に抜てきされたのが、日系アメリカ人俳優のアンディ・バクン(Andy Bakun)だ。

「MEMOIRS OF AMOROUS GENTLEMEN」にサカエ役で出演するアンディ・バクン(Andy Bakun)

公式プロフィールで自らを「Proud Japanese-American(誇り高き日系アメリカ人)」と紹介するバクン。オレゴン州で育ち、シンシナティ大学音楽院(CCM)のミュージカル・シアターを卒業したばかりの若手で、本作がオフ・ブロードウェイ・デビューとなる。プロフィールの最後には、「For my Obaachan. きっとどこかから見てくれてるだろう」との言葉も添えられている。

日本を代表する漫画作家のひとり、安野モヨコ

原作「鼻下長紳士回顧録」の舞台は20世紀初頭のパリ。娼館で働く主人公コレットが、そこを訪れる風変わりな客たちの幻想や告白、秘めた悲しみを記録しながら、自らの力を見いだしていく。一方で、幼なじみの恋人レオンへの破壊的な執着を抱え、献身と自滅の境界線で揺れ動く物語だ。

サカエは、そんなコレットの前に現れる日本から旅してきた作家。コレットの娼婦としての生き方に興味を持ち、彼女のもとへ足を運ぶようになる人物だ。ミュージカル版でも、日本出身で小説家を志す作家として描かれており、日本にルーツを持つ若手俳優が、ニューヨークの舞台でどんな「サカエ」を見せるのかにも注目だ。

本作にはトニー賞受賞者をはじめ、ブロードウェイのトップクリエイターが集結。日本漫画を原作に英語で制作されるアメリカのミュージカルとして初の試みとなっている。プレビュー公演は9月25日から、正式開幕は10月15日。2027年1月3日まで、マンハッタン・チェルシーの「The Night Egg at the Culture Club」で上演される。

MEMOIRS OF AMOROUS GENTLEMEN

期間
10月15日(木)〜2027年1月3日(日)
※プレビューは9月25日(金)から
場所
The Night Egg
(530 W. 27th St.)
チケット
8月18日時点で価格は未発表
公式Webサイト
https://www.memoirsmusical.com/