笹生優花選手、惜しくも2位
KPMG全米女子ゴルフで

全米女子プロゴルフ5大メジャー大会の一つであるKPMG全米女子ゴルフ選手権(賞金総額:900万ドル)が22日から4日間、ニュージャージー州スプリングフィールドで開かれた。25日最終日は、午前中は快晴に恵まれたものの、途中雷雲接近および雨による2時間ほどの中断という厳しい条件となった。同選手権は、今シーズンのメジャー第2戦となる。
首位と5打差8位からスタートした笹生選手は、前半はスコアを一つ伸ばすにとどまったものの、競技再開後の後半には、15番ホールにかけて4バーディーの猛チャージを見せ、通算7アンダーで首位に並んだ。しかし、16番パー3で1打目をバンカーに入れたのがひびき、ボディー。最終18番では、2打目をバンカーに入れたものの、その後の見事なアプローチで、バーディーで競技を終了。最終日6バーディー、1ボギー、通算7アンダーの首位タイで競技を終えた。
最終的に、後続で20歳の新星イン・ルオニン選手が、18番最終ホールでバーディーを決め、通算8アンダーで優勝、笹生選手は惜しくも単独2位で終えた。また同じく最終日に6アンダーの猛チャージをみせた古江彩佳選手が3打差の8位タイ。今月初めのミズホ・アメリカズオープンで、プロ転向後初戦で初優勝を遂げたローズ・チャンも同じく8位タイで終え、試合を盛り上げた。
笹生選手は、日本人の父親とフィリピン人の母親をもち、フィリピンで生まれた。一時日本に移住したものの、小学2年生でフィリピンに戻り、ゴルフを習い始めた。両国籍を持ち、21年東京五輪では、フィリピン代表として出場し9位で果たしたが、日本の国籍法により、22歳までの国籍選択が必要なため、同年日本国籍を取得した。
笹生選手は、21年全米女子オープンにて、畑岡奈紗選手とのプレイオフを制して、海外メジャー最年少での初優勝を果たした。今回メジャー2勝目はお預けとなったものの、笹生選手は、全米女子プロゴルフ・ツアーを中心に活動しているため、今後もますます我々をワクワクさせてくれるプレイを期待したい。
(文と写真、武田秀俊)



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