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全米の生保20%増、80年代以降最大
新型コロナ懸念、1000万件超えへ

調査会社リムラによると、全米の個人向け生命保険の新規契約保険料(2021年)は前年と比べ20%増加、契約発行件数は5%増えたことが明らかになった。前年比の増加率は1980年代以降で最大となった。ウォール・ストリート・ジャーナルが15日、伝えた。
同社の最高責任者、デービッド・レベンソン氏は増加の背景について「(新型コロナウイルスで)悲劇的に命を落とした100万人の米国人を前に、人々が自らの死や、自分に何かあった場合に愛する人への影響を考えるのは、驚くことではない」と説明。保険の販売件数は、20年の983万件を上回る1000万件を超える見通しだという。
米国の生命保険業界全体はここ数十年にわたり、市場規模が縮小し、低迷が続いていた。業界関係者によれば、米国人は、早死によりも貯蓄を使い果たすことを懸念してきたとされる。このため、個人向け生命保険の購入優先順位は下がり、多くの保険会社が年金や投資信託の販売を増やしてきた。
加えて、労働者はここ数十年、雇用主が提供する生命保険に頼る人が目立ち、1980年代には職場の福利厚生としての生命保険が一般的だった。ただ、パンデミックによって景気が悪化。雇用主提供の生命保険を失ったり、失うことを恐れたりした人が増えたため、個人向け保険の売り上げが伸びたとみられる。
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