NY州「不倫は犯罪ではない」 知事、姦通罪廃止法案に署名

Governor Kathy Hochul and MTA Chair & CEO Janno Lieber make a subway safety announcement at the NYCT Rail Control Center (RCC) on Wednesday, Mar 6, 2024. (Marc A. Hermann / MTA)
ニューヨーク州のホークル知事は22日、不倫を犯罪と定めた117年前の州法を廃止する「姦通罪廃止法案」に署名した。同法案は、マンハッタンを代表するリズ・クルーガー州上院議員(民主)とロングアイランドを代表するチャールズ・ラヴィーン州下院議員(民主)が提出。今年初めに州議会で可決され、ホークル氏の署名で即時発効した。ゴッサミストが同日、伝えた。

廃止された法律は「生存する配偶者がいる者が配偶者以外と性交渉を持つ、または生存する配偶者がいる者と性交渉を持った場合」に適用されるもので、最大90日間の懲役刑に処せられるB級軽犯罪だった。ただ、同州刑事司法局によると、同法が適用された事例はほとんどなく、1979年以来、不倫を最上級の罪状として起訴されたのは、州全体でわずか10人にとどまる。
最も新しい事例は2010年で、ロチェスターとバッファローの中間にあるバタビア市の公園で、41歳の既婚女性が男性と性行為を行っているところを地元警察に逮捕されたが、その後、姦通罪は取り下げられた。結婚生活40年目の知事は「こうした問題は、明らかに刑事司法制度ではなく、当事者間で処理されるべきだ。この愚かで時代遅れの法律を、きっぱりと廃止しよう」と述べた。アメリカでは16州で、いまだに姦通罪が存在する。
編集部のつぶやき「愛人に貢いでいるあなたへ」
ニューヨーク州では浮気をされた配偶者Aは扶養料(慰謝料とも)を請求できますが、判事の主な決定要因にはならないそうです。ただし、浮気をしていた配偶者Bが愛人に「婚姻財産」を費やしていた場合は、「婚姻財産の消費」と見なされ、Bの婚姻財産の取り分を減額するか、Aの取り分を増額することがあるそうです。離婚時の財産をめぐるゴタゴタを避けるために、お金持ちが婚前契約を結ぶのはこのためです。愛人に貢いでいるあなた、要注意ですよ〜。(AK)
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