今、ちまたで話題沸騰中のスイーツと言えば、「ドミニク・アンセル・ベーカリー」の“クロナッツ”。クロワッサンとドーナツを融合した幻の新感覚スイーツを求め、マンハッタン区はソーホーにある同店には、連日早朝から長蛇の列ができているのだ。
そんな旬の話題に乗り遅れないよう、我らがバイ・デイリーサンNY編集部も、いざクロナッツ・ハントへ!
6月某日、午前5時。眠たい目をこすりながら、アストリアにある自宅を出発。「きっと、わたしが一番乗り」なんじゃないかと期待に胸を躍らせ、地下鉄を乗り継ぐ。お目当てのベーカリーに到着したのは5時50分ごろだったが、店頭には6人の勇者たちがすでに列を作っていた。
早朝にもかかわらず、楽しそうに会話をする人、うっすら笑みさえ浮かべている人。何だかみんな、手を伸ばせば今にも届きそうなほど近くに迫っている幻のスイーツに、ハッピーモード全開だ。「仕事でこんな早起きなんて」とちょっとばかり不機嫌なのは私だけだったかもしれない。
我に返って周りを見渡すと、すでに数十人が私の後ろに列を成していた。意外や意外、結構男性が並んでいるではないか。ニューヨークには甘党男子が多いのか、これには驚いた。
一番のりだったジェシカ・アマラルさん
そんな中、列の先頭にいたのは、ニュージャージー在住のジェシカ・アマラルさん。同日午前3時半にベーカリーに到着したが、5時半までは車内で待機していたという。
ジェシカさんが並んだ理由は、きょうが8度目の結婚記念日だったから。愛するご主人と2人、このスイーツでお祝いするために、はるばるニュージャージーからやって来たという。
他の人にも話を聞いたところ、「大切な人へのギフトにする」という人、「家族に『食べたいから』とむりやり並ばされた」という人、「ただただ興味本位で…」という人などなど、ストーリーがそれぞれあった。
朝早くから賑わう店内
しばらく取材を続けていると、時計の針は開店の午前8時を指していた。店員さんが20人ずつ店内へと誘導する。
さぁ、いよいよ1日250個限定販売のクロナッツとご対面だ。発売当初は1人6個まで購入できたのだが、あまりの反響ぶりにその数は3個、そして現在は2個にまで減っていた…。
フレーバーは月替わりで、6月は「レモンメープル」。いざ一口頬張ると、予想していた「外パリ、中フワ」とはちょっと違っていた。確かに外側はクロワッサンを彷彿させるサクサク感ではあるが、中の方はかなりしっとりとしており、程よい弾力とモチモチ感が印象的。思った以上に甘すぎず、さわやかな酸味のレモンフレーバーが、「なるほどね、もう一口いこうかしら」と思わせるような後を引くおいしさだ。
パティシエのドミニク・アンセルさん(右)自らドアを開ける
そんなこんなでこの幻のスイーツを手にするために掛かった所要時間は3時間強。確かにおいしかったし、見た目にもかわいいスイーツ。でももしこれがプライベートで、また並んででも食べたいか?と聞かれたら、答えは「ノー」かな…というのが率直な感想。
新しいモノや流行に敏感なニューヨーカーが食いつくのは分かるけれど、一過性のブームということで終わってしまうのでは…とも思う。
私個人的には、食感、味ともに某ドーナツ店の「ポン・デ・リング」も負けていない気がする。あのクオリティーで並ばずに、しかも100円ちょっとで買えるのだもの。
とにもかくにも、良い経験だった。
好奇心旺盛な人はぜひ一度、クロナッツ・ハントへと出掛け、自身の目と鼻(?)と舌で、話題のスイーツの実態を確かめてみることをおすすめする。
毎月フレーバーが変わるクロナッツ。6月は「レモンメープル」(5ドル)
Photo : Hamaoka
Dominique Ansel Bakery
189 Spring St (bet Thompson & Sullivan St)
www.dominiqueansel.com
RECOMMENDED
-

客室乗務員が教える「本当に快適な座席」とは? プロが選ぶベストシートの理由
-

NYの「1日の生活費」が桁違い、普通に過ごして7万円…ローカル住人が検証
-

ベテラン客室乗務員が教える「機内での迷惑行為」、食事サービス中のヘッドホンにも注意?
-

パスポートは必ず手元に、飛行機の旅で「意外と多い落とし穴」をチェック
-

日本帰省マストバイ!NY在住者が選んだ「食品土産まとめ」、ご当地&調味料が人気
-

機内配布のブランケットは不衛生かも…キレイなものとの「見分け方」は? 客室乗務員はマイ毛布持参をおすすめ
-

白づくめの4000人がNYに集結、世界を席巻する「謎のピクニック」を知ってる?
-

長距離フライト、いつトイレに行くのがベスト? 客室乗務員がすすめる最適なタイミング
-

機内Wi-Fiが最も速い航空会社はどこ? 1位は「ハワイアン航空」、JALとANAは?
-

「安い日本」はもう終わり? 外国人観光客に迫る値上げラッシュ、テーマパークや富士山まで








