夏になれば生ビール、季節を問わずに缶チューハイや日本酒、そしてウイスキー。日本の電車やバスの車内でアルコール飲料の広告を見ない日はないが、ニューヨークの地下鉄やバスにはアルコール飲料の広告がないことにお気づきだっただろうか?これは、未成年者の飲酒への懸念から2017年以降、禁止されている措置だが、このほど同措置の撤廃が決定した。

ニューヨーク州都市交通局(MTA)の理事会は、アルコール飲料の広告を完全に禁止したことにより、年間約700〜1000万ドルの運営資金を失っていると指摘。25日の月例会議で市内の交通機関全体で成人向け飲料の広告表示を許可する決議を可決、翌26日から施行した。収益はMTAの財政強化に充てられる。amNYが25日、伝えた。
潜在的なベンダーは今後、MTAの地下鉄、バス、および駅周辺で広告を表示できる。広告形式にはデジタルディスプレイ、列車ラッピング、静止ディスプレイが含まれるが、「通学時間帯である午前6〜8時および午後2〜5時には表示しない」「アルコール関連製品の広告ポスターは、学校、公園または宗教施設から500フィート以内の範囲で読み取れるものであってはならない」などの規則が設けられる。
アルコール飲料の広告禁止撤廃には賛否両論がある。一部の医師、健康擁護団体、地域リーダーは、これらの広告が未成年飲酒や薬物使用のリスクを高める可能性があるとして懸念を表明。ニューヨーク州小児科学会の公共政策・提言委員会の共同委員長であるチャールズ・ムーン医師は「子どもがアルコール関連製品の広告にさらされると、飲酒する可能性が高まることは研究で証明されている」と話す。一方、歓迎するニューヨーカーもいる。クイーンズ在住のある男性は「新しいビールを発見するきっかけになる。実際、(他の)電車内の広告を見ておいしいビールに巡り合ったし、広告を見るのも楽しい」と笑顔を見せた。
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