1日は24時間、そんなの常識でしょ。と笑うあなた、いえいえ、現実は常識を超えたところで変わっているのです。
国際地球回転・基準系サービス(IERS)の記録によると、一昨日の7月9日は24時間より1.42ミリ秒短い「史上最も短い日の一つ」だったことが判明。NBCニューヨークが10日、伝えた。

写真はイメージ(photo: Unsplash / Carl Wang)
科学者たちによると、日が長くなっていた過去50年間を経て近年は、地球の自転速度はわずかに速くなっており、より速くなる傾向に拍車がかかっているという。1949年に原子時計が発明されて以来、地球の自転は24時間より「遅い」ことが多かったため、カレンダーに「閏秒(うるうびょう)」が追加された。
閏秒とは、地球の自転速度の変動により、原子時計で計測した時間と実際の地球の時間にずれが生じた場合に、そのずれを調整するために挿入または削除される1秒のことで、通常は12月31日の最後に追加される。
1972年以降、閏秒は合計で27回追加。しかし、過去数年間で地球は史上最速の日を記録し、2016年以来、閏秒を追加する必要がなくなった。この傾向が続けば、カレンダーから史上初めて1秒を削除する必要が生じる可能性がある。
アメリカ自然史博物館の天体物理学者ニール・デグラッセ・タイソンさんは、時間の変化は複数の要因によるものだと指摘。地球の自転を変化させる要因は、一度に12個ほど存在し、その全てが同時に作用する可能性があるという。
「氷帽(陸地を覆う5万平方キロメートル以下の氷河の塊)の融解、地震、動物の移動パターンなど、地球上の質量を再配分する現象が、地球の自転速度に微小な変化を引き起こす」とタイソンさん。
数十年にわたる遅い自転の後、なぜ速くなったのか?タイソンさんいわく… 「世の中にはまだ解明されていないことがたくさんあるが、それら全てが不可解な謎というわけではない」
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