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散らかった部屋や物の多さがストレスや不安、さらにはメンタルヘルスの不調に深く関わっていることが、複数の心理療法士によって近年明らかにされている。特に女性や情緒不安定、注意欠陥・多動性障害(ADHD)傾向のある人は、空間の乱れを「視覚的ノイズ」として脳が認識し、集中力やリラックスが妨げられるのだという。イギリスのタブロイド新聞デイリーメールが8月23日、伝えた。

「整った家は整った心を育む」という古い格言は科学的にも裏付けがあると話すのは心理療法士のケイティ・バージ博士。UCLAの2009年研究でも、散らかった家に住む女性は、整頓された環境に住む女性よりストレスホルモン(コルチゾール)の分泌量が多いとの結果が出ていた。
特に注意が必要なのが、いわゆる「ため込み症(ホーディング)」だ。これは物への過度な執着により家が物で埋め尽くされる状態で、幼少期の喪失体験や親からの愛情不足が背景にあるケースも多い。誕生日カードや古い衣類など、一見無価値に思える品々にも所有者にとっては大切な感情の記憶が宿っているという。
バージ博士は、対象物との心理的な結びつきを緩めるためにガイド付き瞑想や催眠療法などを活用し、感情の整理から始めることを提案している。「まずは引き出しひとつから」。空間を整えることが、心の静けさを取り戻す第一歩となる。
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