2025年11月4日 NEWS DAILY CONTENTS

【NY市長選挙】きょう投開票 | 期日前投票は過去最多、若者の投票率が高まる

ニューヨーク市長選挙の投票日となった4日、市内各所の投票所には朝早くから市民が詰めかけた。期日前投票数は73万5000人以上。これはニューヨーク州における大統領選以外の選挙としては過去最高。市選挙管理委員会のデータによれば、期日前投票最終日の2日には約15万1000人が投票。投票所開設後で最多を記録し、35歳未満の投票者数は最初の週末の合計を上回った。これにより事前投票者の年齢中央値は50歳に低下した。

ブルックリン美術館で投票をする有権者(4日、ブルックリン / photo: 本紙)

トランプ大統領は3日、市長選を前日に控え、無所属から立候補している前ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ氏を支持すると表明。トランプ氏は自身のSNSトゥルースソーシャルで「クオモを好むかどうかは関係ない。選択肢は彼しかいない」と投稿し、共和党候補のカーティス・スリワ氏ではなく、民主党候補ゾーラン・マムダニ氏を阻止するためクオモ氏支持を呼びかけた。

世論調査では、マムダニ氏が44%でリードし、クオモ氏は10ポイント差で続き、スリワ氏は11%にとどまっている。トランプ氏はCBS番組「60ミニッツ」で、もしマムダニ氏が当選すればニューヨーク市への連邦資金を停止する可能性に言及。一方クオモ氏は、トランプ氏からの支持を「受け入れるつもりはない」と明言、陣営もコメントを控えている。トランプ氏の発言が有権者にどう影響するか、注目が集まっている。

「トランプが全てのカードを握っている」

10月28日付のポリティコ(Politico)は、「トランプが全てのカードを握っている」との見出しで、「誰が勝っても負けても(トランプ氏が)得をする」状況にあると指摘。「民主社会主義者」のマムダニ氏が勝てば、トランプ氏は「左派支配の失敗例」として利用し、保守層への訴えを強めることができる。一方、クオモ氏が返り咲けば、過去の確執やパンデミック時の証言を巡る疑惑を通じて、政治的に追い詰めようと“虎視眈々”だ。

市民は物価高と住宅難に苦しみ、次期市長は市民の生活改善と連邦政府の圧力対応という二重の課題を抱える。トランプ氏はすでに移民取り締まりやインフラ資金の凍結などをちらつかせ、ホワイトハウスの影響力を誇示。マムダニ氏は「生活費危機への対応で一致できる部分もある」と発言したが、トランプ氏は彼を「小さな共産主義者」と攻撃。クオモ氏もまた「トランプに屈しない」と主張するが、共和党との対立構図はさらに深まりそうだ。

                       
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