ニューヨーク市で、最低賃金を2030年までに時給30ドル(約4500円)へ引き上げる新たな法案が提出された。実現すれば、アメリカ国内でも最高水準の最低賃金となる見込み。現在の為替レート(1ドル=約150円)で換算すると30ドルは約4500円。これは日本の最低賃金の約3倍に相当する。

写真はイメージ(photo: Unsplash / Alexander Mils )
ギグワーカーにも適用を検討
ニューヨーク市で、最低賃金を2030年までに時給30ドル(約4500円、1ドル=150円で計算)へ引き上げる新たな法案が議論されている。市議会で審議されているのは「Int 0757-2026」と呼ばれる法案で、サンディ・ナース市議会議員(民主)が提出した。Uberなどのアプリを通じて働くギグワーカーは通常、企業の従業員ではないため最低賃金の対象外となることが多いが、今回の法案では、こうしたデジタルプラットフォーム労働者にも最低賃金と同等の報酬基準を設けることが検討されている。
段階的に引き上げ、2030年に30ドルへ
2026年時点で、ニューヨーク州の最低賃金はニューヨーク市、ロングアイランド、ウエストチェスター郡で時給17ドルとなっている。今回の法案が成立した場合、この水準から段階的に引き上げられ、従業員500人以上の企業では27年に20ドル、28年に23ドル、29年に26ドルとなり、30年に30ドルへ到達する計画だ。中小企業では31年に29ドルまで引き上げられ、32年以降は物価指数に合わせて毎年調整される仕組みとなる。
2026年現在の全米賃金ランキン
地域別に見ると、2026年時点で最も高いのは、コロンビア特別区(ワシントンD.C.)が、時給17.95ドル(約2690円)と最高水準。次いでワシントンの17.13ドル(約2570円)、ニューヨーク17.00ドル(約2550円)、コネティカット16.94ドル(約2540円)、カリフォルニア州16.90ドル(約2535円)と続く。
一方、アラバマやルイジアナ、ミシシッピ州などでは州独自の最低賃金がなく、連邦最低賃金の7.25ドル(約1090円)が適用されており、この金額は09年から据え置かれている。
日本の最低賃金との比較
2026年3月現在、最も高いのは東京都の時給1226円で、最も低いのは高知県、宮崎県、沖縄県の1023円となっている。もしニューヨーク市の最低賃金が30ドルになれば、日本円では約4500円となり、東京の現在の最低賃金と比べると約3.7倍の水準となる。
家賃や生活費が全米で最も高いニューヨーク市では、「生活できる賃金(Living wage)」を求める声が強まっており、今回の法案の行方が注目されている。
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