ニューヨーク州教育局の資料によると、州教育委員会(Board of Regents)は9月14日、リージェンツ試験の合格を高校卒業の条件から外す方針を承認した。規則改正を経て、2028年1月以降の卒業生には、卒業のために複数のリージェンツ試験に合格することを求めない計画だ。

リージェンツ試験とは
リージェンツ試験は、ニューヨーク州の高校生を対象とする州統一試験。英語、数学、理科、社会などがあり、授業で学んだ内容の理解度を測る。1990年代半ば以降、州内の高校を卒業するには、原則として複数の試験に合格する必要があった。
2028年1月卒業生から適用
新制度は2028年1月以降の卒業生から適用される予定で、2027年6月に卒業する現在の高校3年生は、原則として現行制度の対象となる。リージェンツ試験そのものを直ちに廃止するわけではなく、州の学習基準への到達度を測る試験としては残る見通しだ。今回見直されるのは、試験の合格を卒業証書取得の条件とする仕組みだ。
なぜ制度を見直すのか
州教育局は、リージェンツ試験は各科目の学力を測るもので、卒業に必要な力を総合的に判断する試験ではないとしている。英語学習者や障害のある生徒、経済的に厳しい家庭の生徒には、卒業の壁になりやすいとの指摘もある。今後は授業での評価や教師の観察などを組み合わせ、各学区や学校が評価方法を決める。卒業証書も複数の種類から1種類に統一する方針だ。
学力水準の低下を懸念する声も
一方、統一試験を卒業要件から外すことで、学力水準が下がるのではないかとの懸念も出ている。評価方法を各学区や学校が決めるため、地域によって卒業基準や評価の厳しさに差が生じる可能性がある。
州教育局は今後、必要な規則改正を進め、学校向けの詳しい指針を示す予定だ。
















