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ニューヨーカー誌で活躍した女性漫画家の先駆、ヌリット・カーリンさんが4月30日、イスラエル・テルアビブの病院で亡くなっていたことが分かった。80歳だった。7日付ニューヨークタイムズが報じた。
座っているニュートンから離れたところに落ちるりんご、オリーブの枝をくわえようと争う2羽のハトなど、シンプルながらもウイットに富んだ漫画で人気を集めた。「漫画で全てを語らせる」ことに徹した大御所、ソール・スタインバーグさん(1914〜99年)の手法を踏襲し、カーリンさんも自身の漫画に説明を付けないことが多かった。
同誌の元編集者、リー・ローレンズさんがカーリンさんの投稿作品を初めて採用したのは1974年。カーリンさんについてニューヨークタイムズの取材に「独自の視点とユニークなスタイル。その両方を兼ね備えた稀有の漫画家」とたたえ、死去を惜しんだ。女性漫画家の作品を採用したのは、39年間執筆したメリー・ペティーさんが辞めた66年以来のことだったという。その後、ロズ・チャストさんらが次々に採用された。
こうした女性漫画家の歴史を本にまとめた漫画家のライザ・ドネリーさんは、「カーリンさんは『いたずら書きをしていると作品ができてくる』と言っていた。脳から直接絵が生まれる自然体」と評している。カーリンさんは絵本「The tooth witch(邦題:うっかりまじょとちちんぷい)」なども出版した。
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