ホテルショコラ

ホテルショコラ

頑張った自分へのご褒美から親しい人への手土産、ビジネスのごあいさつまで、さまざまなシーンで活躍するチョコレート。各店が特徴を打ち出してしのぎを削る中、カカオの栽培からチョコレートの製造、販売まで一貫して行う英国発のチョコレート専門店ホテルショコラが昨年冬、マンハッタン区グランドセントラル駅そばにオープン、チョコレート好きの間で評判になっている。創業者でCEOのアンガス・サールウェルさんに自社チョコレートにかける思いを聞いた。

独自性・管理・公正
　チョコレート業界はこれまで、既成概念にとらわれた発想や安価な材料による品質低下、発展途上国のカカオ生産者搾取などから、「怠惰（Lazy）な旧産業」とのレッテルを貼られてきました。何百年も続くチョコレート産業に風穴を開けたいと、2004年にパートナーのピーター・ハリスとオンライン販売で始めたのが、ホテルショコラです。
　企業理念は、独自性（Originality）と自社農場から製造・販売まで一貫して行うことによる品質管理（Authenticity）、カカオ農園で働く人たちへの敬意とカカオ栽培持続への取り組み、消費者への公正さ（Ethics）の３本柱。おかげさまで創業から15年で全世界に120店舗を展開、ニューヨーク第２号店を今月中にマンハッタン区コロンバスサークルにオープンの予定です。

フルーツやナッツを使ったチョコを詰め合わせたベストセラー商品「Happy Birthday Box」$25

カカオたっぷり、砂糖ちょっぴり
　古代マヤ文明の時代から、カカオは神からの贈り物として崇められてきました。しかし時代の経過とともに安価な砂糖や混ぜ物が主成分となり、カカオ本来の風味が損なわれてしまいました。スーパーなどで市販されているミルクチョコレートの含有比率の多くは砂糖が60％、カカオが20％、ミルクが20％。チョコレート専門店のものでも砂糖が50％、カカオが30％、ミルクが20％。驚くほどカカオの含有量が少ないんです。
　ホテルショコラは、「カカオたっぷり、砂糖ちょっぴり（More Cacao Less Sugar）」をコンセプトに、ダークチョコレートはもちろんのこと、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートにまで、カカオを最大限配合しています。例えば、大ヒット商品の「バトン（Batons 65% Supermilk）」＝写真中央＝は、ミルクチョコレートでありながらカカオが65％。高カカオの定義は70％ですから、いかにカカオの含有量が多いかが分かると思います。「バトン」はホテルショコラの革新的技術により実現した自信作です。

ベルベットのような舌触りのホットチョコレートが作れるベルベタイザー。11月発売

心にも身体にも効くチョコレート
　チョコレートがなぜこれほどまでに人々から愛されるのか。その理由は明らかです。目を閉じてチョコレートを口に含んでみてください。上質のチョコレートはまたたく間に舌の上で溶けてしまいます。なぜかというとチョコレートの融点は人間の体温とほぼ同じだから。とても神秘的でしょう？セダクティブ、アメージング…昔から人々はチョコレートをさまざまな言葉でたたえてきました。カカオに特有のアルカロイド成分テオブロミンは癒しをつかさどる脳内ホルモン、セロトニンを増加させ、幸せな気分にすることも科学的に証明されています。
　また、皆さんよくご存知のようにカカオにはポリフェノールや植物繊維が豊富に含まれており、美容やアンチエイジング、集中力向上、動脈硬化の予防、血行促進、抗うつ作用、認知症予防などさまざまな効能があります。
　これからも「カカオたっぷり、砂糖ちょっぴり」な高品質でオリジナリティーあふれるチョコレートを買いやすい値段でお届けしていきます。

アンガスさん（左）と米国総支配人のブレンダン・ドレークさん

アンガスさんのワンポインアドバイス
チョコレートを選ぶときは、必ずIngredients（成分）をチェック！含有量の多い順番に表記されています。安価なチョコレートほど砂糖の含有量が多くなります。カカオの含有量が少ないものはチョコレートとはいえません。

店内にはカフェも併設。カカオの香りがほのかに香るバニラソフトクリームはリピーター多し $4.50

どれを買う？迷ったらコレ！
200種類を超えるラインナップの中でも売り切れ続出の人気商品です。
選ぶのに迷ったら、参考にしてみて！

ピスタチオセレクター
なめらかにしたピスタチオをキャラメルミルクチョコレートで包みました。クリーミーで甘すぎないおいしさ
1 Box $7　3 for $18

「バトン」65%スーパーミルク
65%カカオ配合、ミルクとダークチョコレートのいいとこどり（写真中央）
1 Box $11.50　more than 2 Boxes $10/each