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ニューヨーク市では、ニューヨーク大学(NYU)の大学院生4人が発案した母乳育児支援キャンペーン「ラッチ(Latch)」が開始され、話題を呼んでいる。
同キャンペーンでは市内の飲食店などにある授乳設備の調査を行い、3段階に分けて評価するというもの。「個室または個室に近い授乳室があるか」「搾乳機が使えるよう電源を備えているか」などが評価基準となる。
母乳育児は母親にとっても赤ちゃんにとっても健康に良いとされていることから、ニューヨーク市ではこれまでにも推進キャンペーンを実施してきた。この結果、お産直後の授乳率は90%まで上昇したものの、2カ月検診を受診するまでに同数値が31%まで下がってしまうことが分かっている。
この理由として、特に人口が多く、店なども比較的スペースの小さい同市の都心部では、安心して授乳ができる場所が少ないことが挙げられる。ラッチの調査によれば、自宅外での授乳が困難であることが、お産から6カ月以内に粉ミルクに切り替える理由としてもっとも多く挙げられているという。
同団体の創設者らは、これまでのニューヨーク市の取り組みではビジネス経営者らに対する働き掛けがなかったことに着目し、大学院の授業の一環として今回のプログラムを発案した。
まずはマンハッタン区内から評価を開始する予定で、これまでに8件のレストランやカフェが登録を済ませている。2015年3月までに参加施設を150件まで広げる計画で、図書館やネイルサロン、コインランドリーなども対象としていく予定だという。
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