「親子引き離しは憲法違反」 NY州、連邦政府を提訴へ

 【19日付ニューヨーク州発表】ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は19日、メキシコ国境から米国に渡ろうとした親子を引き離して拘束するのは憲法で保障された親子の権利を侵害しているなどとして、連邦政府を相手取り、複数の州機関を原告とする訴えを起こす意向であることを明らかにした。
 同知事は、移民に対する「不寛容政策」における問題点①憲法上の親子の権利侵害②フローレス合意の条項違反③理不尽な政府の方針に基づく無慈悲な政策、に基づき訴訟の準備を開始するよう、州保健局や児童家族サービス局などに指示する見通し。同知事は同日、マイク・ペンス副大統領宛てに、国境での移民親子に対する虐待的行為をやめるよう連邦政府に要請する公開質問状を発表した。
 知事はこれまでにも、移民税関捜査局(ICE)の捜査官の振る舞いや国境での移民親子の扱い方についての捜査を求める文書を、米国土安全保障省宛てに送達するなど、移民保護の取り組みを進めている。
 現在、70人以上の移民の子どもたちが、州内の移民収容施設に滞在しているという。

6.20 Update

 トランプ大統領は20日、移民親子を引き離し別々の施設に拘束する措置を一時的に差し止める大統領令に署名。国内外で「非人道的」との批判が高まっていた。