ゴールドマンCEOの元部下、自殺か  高級ワイン横流し、罪状認否当日に

【9日付ウォール・ストリート・ジャーナル】金融大手ゴールドマンサックスの最高経営責任者(CEO)、デイビッド・ソロモン氏の元部下で、ソロモン氏所有の高級ワインを横流ししたとして、横領罪で起訴されていたニコラス・デ=メイヤー被告(41)が9日午後2時40分ごろ、マンハッタン区アッパーイーストサイドのカーライルホテル、33階から転落し死亡した。飛び降り自殺とみられる。同被告はこの日、連邦裁判所で罪状認否にのぞむ予定だった。
食通のソロモン氏は、ワイン収集家としても知られる。同被告は2008年から16年にかけて、ソロモン氏の個人アシスタントとして働き、同区の邸宅に配送された高級ワインをロングアイランドのイーストハンプトンの別荘に運ぶ仕事にも従事した。
同被告の起訴内容は、14年から16年にかけて「世界最高級で最も稀少な」ワイン数百本を盗み、偽名を使いノースカロライナ州にあるディーラーに売っていたというもの。被害総額は120万ドル(約1億3500万円)を上回り、ソロモン氏が1本13万3650ドル(約1500万円)で購入した、フランスのブルゴーニュ地方産ロマネコンティ7本も含まれたという。
ソロモン氏は「(同被告とは)家族とも親しかった。悲劇的な結末に心が痛む」とのコメントを発表した。