【13日付ロイター通信】「エル・チャポ」の通称で知られるメキシコの「麻薬王」、ホアキン・グスマン被告(61)の陪審裁判の初公判が13日、ブルックリン区連邦地方裁判所で開かれた。グスマン被告の弁護側は冒頭陳述で、同被告は麻薬密売組織「シナロアカルテル」の首領ではなく、単なる「スケープゴート(身代わり)」だと主張した。
弁護側は実際の首領は逃亡中の最高幹部「エル・マヨ」ことイスマエル・ザンバダ容疑者だと主張。ザンバダ容疑者が捕まらないのは、メキシコのペニャニエト大統領を含むメキシコ政府全体に賄賂を渡したからだと訴えた。同大統領の広報担当は弁護側の主張を否定している。
法廷で、検察側はグスマン被告はコカインの密輸で何十億ドルも荒稼ぎしたとし、敵対する麻薬組織の構成員などを自らの手で殺害したと主張した。グスマン被告はメキシコで2回脱獄。密売や殺人など17の罪で起訴されている。
検察側の証人として、グスマン被告の仲間だったザンバダ容疑者のきょうだい、「エル・レイ」ことジーザス・ザンバダ元被告=有罪を認め司法取引=や息子のビセンテ・ザンバダ元被告=同=などが出廷予定。
弁護側は冒頭陳述の大部分を証人の信頼性攻撃に費やし「なぜこのようなクズを証人として使うのか。検事局にとってグスマン被告の有罪判決が、夢に見るほどの大きな功績となるからだ」と批判した。陪審員に対して「先入観を持たないで判断してほしい。メキシコと米国の警察双方が買収された可能性もある」と訴えた。
エル・チャポ弁護側、「身代わり」主張 「本物の首領はメキシコ大統領に賄賂」
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