チップを配達人に「全額渡す」 デリバリー会社が方針撤回、批判浴び

 食品配達(フードデリバリー)会社、ドアダッシュは23日、配達人に不利なチップ方針を採用していると批判を浴びたとして、同方針の変更を発表した。ニューヨークタイムズが24日、報じた。
 同社は、配達人(ダッシャー)に最低賃金を保証し、客がアプリ上で支払ったチップは全て同社の利益とする方針を2017年から採用。客がアプリ上で払ったチップはダッシャーの賃金に上乗せされるわけではなく、同社が全額受け取る。ダッシャーはチップの額に関わらず、保証されている最低賃金のみを受け取る仕組みだ。
 ドアダッシュは、チップが払われなかった場合や少額の場合でも、ダッシャーには一定の収入が保証されると同方針の正当性を主張していた。今年2月に「ダッシャーを搾取している」と批判が起きた際にも方針を維持した。しかし、今月21日に同紙が改めて同方針を報じたところ批判が再燃、客からの苦情が殺到した。
 同社の代表取締役、トニー・シュー氏は23日、客が払ったチップの全額をダッシャーに渡す方針に変えるとツイッターに投稿。しかし最低賃金保証など詳細については後日発表すると、言葉を濁した。

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