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末期がんと宣告されてから「アボット・ワールド・マラソン・メージャーズ(Abbott WMM)」と呼ばれる世界の6大マラソンの完走を決心して成し遂げたロングアイランド在住のルネー・シーマンさんが1月29日、亡くなった。42歳だった。ニューヨークタイムズが7日、報じた。
Abbott WMMは、ニューヨーク、シカゴ、ボストン、ベルリン、東京、ロンドンの6大会で構成。2006年に始まり、これまでに完走したのはわずか6500人だ。ルネーさんは、6年前に娘を出産した頃から、ジョギングを開始。ハーフマラソンに向けて準備をしていた2014年、ステージ4の乳がん宣告を受けた。「治ることはないと知った瞬間、妻は、残された時間を最大限に活かそうと決意した」と、夫のデービッド・シーマンさん(48)。ルネーさんは15年11月のニューヨークマラソンを皮切りに、16年にシカゴ、17年にボストン、18年にベルリンと走った。 昨年はまず、東京マラソンに参加。化学療法を受けながらトレーニングを続け、その8週間後の4月、ロンドンに挑戦した。その際、ランナーズワールド誌で紹介され、マラソン愛好家やがん経験者から激励が寄せられた。これも見事に完走。念願のAbbott WMMメダルを手にした。
「元気な姿と、困難に打ち勝つところを娘に見せたかったのだろう」。デービッドさんは涙を拭った。

ニューヨーク・プレスビテリアン病院の公式
フェイスブック(@newyorkpresbyterian)より
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