最近の高級ホテルは、ひとり旅や予算重視の旅行者を惹きつけるために、サイズをコンパクトに抑えつつもおしゃれな内装の客室に注力。シューボックス型の客室が人気を集めている。5月29日付のウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。

これらの客室は通常、175平方フィート未満の広さで、スタイリッシュで機能的な空間を提供。観光がメインで客室での滞在を重視しない大都市の観光地を中心に展開中だ。
シアトルを拠点とする旅行アドバイザーのショーン・キルシェンマンさんは、成人した子どもと旅行する両親のためにロンドンのホテルを探した際、ブルームズベリー地区にある5つ星ホテル、キンプトン・フィッツロイを選択した。3人は「1部屋で問題ない」と言ったが、キルシェンマンさんは2部屋を予約するよう提案。両親には標準的な部屋を、50代の息子には「シティーシングル」と呼ばれるオプションを勧めた。
シティーシングルは172平方フィートのコンパクトな部屋ながらミニバーの他、モダンなタイル張りのバスルームとレインシャワーを完備。最新機器を備えたホテルのフィットネスルームと人気のレストラン&バーへのアクセスも自由だ。ラグジュアリーな客室との違いは、広々としたベッドの代わりにタツノオトシゴのようなサイズのベッドが設置されていること。結果、双方にとって最適な選択となった。「正直なところ、誰も親と部屋を共有したいとは思わないでしょう」とキルシュマンさんは言う。
客室の内装も通常の部屋に引けを取らない。ヨーロッパとアメリカにある18の施設のうち8ホテルでシューボックス型の部屋を提供するイギリスのホテルグループ、ヘクストンでは、客室にはブランドの独自のミッドセンチュリースタイルを採用。オレゴン州ポートランドでは、ピンクのオットマン、スリムな壁灯、ウォークインシャワーがゲストを迎えてくれる。
宿泊費も多くの場合、2人用の部屋より25%ほど安い。ヘクストンの8つのホテルでは、客室のうち6%が1人だが、同社COOのロブ・アンドルー氏によると、旅行者は2人用の客室と同じくらい頻繁に1人用の小さな部屋を予約するという。
このトレンドの背景には、単身での旅行者の急増がある。予約サイトKayakの調査によると、アメリカ人の50%が今年、ひとり旅を計画。アンドルー氏は、こうした宿泊客は、スペースについては妥協しても「くつろげて活気のあるロビーや、地元の友達を連れて行けるバーがあることを望んでいる」と指摘している。
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