家庭用品の中には見た目は綺麗で正常に機能しているように見えても、実はダニや細菌の巣窟になっていたり寿命を大幅に超えていたりするものが多くある。定期的に交換すべきアイテムにはそれなりの理由があるのだ。9日付のYahoo!が、家庭用品の適切な交換のタイミングをまとめている。

1. まな板
米農務省(USDA)の食品安全検査局は、「全てのプラスチック製と木製のまな板は時間とともに摩耗する。まな板が過度に摩耗したり、清掃が困難な溝ができた場合は、廃棄する必要がある」と警告している。木製の場合は漂白剤で消毒し、ミネラルオイルで処理すること。プラスチック製の場合は、沸騰したお湯をかけたり、食洗機で洗浄したりして除菌できる。交差汚染を防ぐため、野菜と生肉は、それぞれ違うまな板を使用すること。
2. プラスチック製の容器
プラスチック製の食品容器は、傷ついたり破損したりすると、細菌や病原菌の温床となる可能性がある。特にゴム製の密封部分がある容器はできるだけ食洗機で洗浄し、完全に乾燥させてから蓋を閉めて収納棚に戻すこと。汚れや傷がひどい容器は交換すること。ビスフェノールA(BPA)の暴露を避けたい場合は、プラスチックを捨ててガラス容器に替えよう。ガラス容器は清掃や消毒が容易で、長期使用にも耐える強度がある。
3. トイレブラシ
細菌が大量に蓄積される不名誉な役割を担うトイレブラシ。トイレブラシには大腸菌、エンテロバクター、クラドスポリウムなどの細菌が存在するとの研究もある。ただし変色していたり、使用直後でも臭いがする場合はすぐに取り替えよう。適切な交換の目安は年2回。
4. テフロン加工のフライパン
適切な手入れと加熱指示を守っても、最終的には劣化する。テフロンのフライパンの寿命は2〜3年と見た方が賢明。傷や調理スプレーがこびりついてきたら即交換を。また、これはよく知られていることだが、 空炊きや金属製の調理器具はコーティングを劣化させる原因となり、コーティングに使用されているPFAS(有機フッ素化合物)の暴露につながる可能性があるので厳禁。
5. HVACフィルター
汚れたフィルターは、アレルギー物質や汚染物質を適切に捕集できない。そのため、これらの物質が自宅内で繰り返し循環し続けることになる。また、機械的な観点からは、空調システムは詰まったフィルターを通して空気を吸い込むためにより多くの労力が必要となるため運転時間が長くなり、電気代が上昇し、部品の摩耗が早まる。専門家は、交換頻度に関わらず、毎月フィルターを確認し、必要に応じて交換することを推奨している。ペットがいる家庭はさらに頻繁な交換が必要。
6. キッチンスポンジ
理想的な交換頻度は、1週間から2週間に1回。科学誌に掲載された研究によれば、キッチンスポンジには、大便と同じ程度の細菌が存在するという。研究では、スポンジを沸騰させたり電子レンジで加熱したりすると、長期使用の場合、特定の細菌の増殖を促進する可能性があると指摘している。これらの細菌の多くは、健康な人間にはほとんど害を及ぼさないが、スポンジが大腸菌やサルモネラ菌の温床になる可能性もある。
7. コーヒーメーカーのフィルター
これもつい忘れがち。説明書に従ってしっかり清掃しよう。水タンクを食器用洗剤を入れた熱い水に浸け、フィルターはできるだけ早く交換しよう。フィルターは、塩素、金属、沈殿物など、コーヒーの味を変える物質を遮断する役割を果たす。また、内部のミネラル堆積物を減らすことで、コーヒーメーカーの寿命を延ばす効果もある。
8. 枕
2年ごとの交換を推奨。米ぜん息アレルギー財団によると、枕は数百万のダニの巣窟となり、くしゃみや咳を引き起こす可能性がある。古い枕には、汗や唾液、湿度、皮膚の各層(死んだ細胞)やカビも大量に蓄積されている。

9. シャワーカーテンやライナー
カビ、カビ臭、細菌の原因に。専門家は、特に高湿度地域に住んでいる場合は、半年〜1年ごとに交換することを推奨している。
10. キッチンタオル
1〜2年が交換の目安。研究者によると、スポンジ同様、キッチンタオルは大腸菌などの細菌の温床となりがち。もちろん、その期間中は熱湯での頻繁な洗濯が必須。特に、生肉、鶏肉、魚介類、卵の調理後は必ず洗うこと。
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