地元ニュースサイトのゴッサミストが昨年7月以降毎月、ニューヨーク市内の食料品店で価格調査を実施。20店舗で、ひき肉1ポンド(約453g)当たりの価格が過去6カ月間で14%急騰していることが明らかになった。真夏には平均5.80ドルで1ポンドの牛肉を購入できたが、12月までに6.62ドルまで上昇した。

ゴッサミストの記者は市内5区にある4つの食料品店で同じ商品の価格を収集。半数は子どもの貧困率が高い地域、半数はより裕福な地域で、対象店舗は全米チェーン店と個人経営店とした。牛肉は価格が急騰した代表的な品目だったが、これほど劇的な値上がりは少なかった。全体として、ニューヨーク市内の20店舗における主要食品バスケットの価格は、過去6カ月間でわずかに下落。追跡した11品目のうち、牛肉やオレンジジュースなど4品目が値上がりした一方、7品目は値下がりした。価格データからは次の4点が見えてきた。
貧困地域では富裕地域よりも食品が高価な場合がある
12月にクイーンズのフォレストヒルズのフードタウンでは牛ひき肉1ポンドが5.49ドルで購入できた。しかし児童貧困率がほぼ3倍高いブルックリンのブラウンズビルのCTownでは、牛ひき肉の1ポンド当たりの価格は7.59ドルだった。全体として、ブルックリンのパークスロープにあるユニオンマーケットが最も高く、イーストハーレムのアルディが最も安かった。平均的には、低所得地域にある店舗の方が価格が低かった。
バッファロー大学の都市・地域計画学教授で食料システム専門家のサミナ・ラジャ氏は、大規模な全米チェーン店が通常低価格を実現できるのは、サプライヤーから大量仕入れが可能だからだと指摘。しかしそうした店舗が最も必要とされる地域に開店することはまれだという。「特定の種類の食料品店やスーパーマーケットは、所得水準に関わらず、主に白人居住区に集中する傾向がある」とラジャ氏は述べている。
フードタウンなどの地域チェーンが最も安価で、全米チェーンが続いた
ゴッサミストが追跡調査をした主要全米小売店(トレーダー・ジョーズ、ホールフーズ、アルディなど)の価格は、CTownやフードタウンなどの地域チェーンより平均的に低かった。ただしHマートの価格が高かったため、全米チェーン店舗の買い物かごの平均コストは大幅に上昇した。
フラッシングのHマートで11品を購入した場合の平均価格は、トレーダー・ジョーズの平均バスケット価格より10ドル(約33%)高く、ホールフーズの標準バスケットより5ドル高かった。アルディは11品バスケットで平均16ドル安かった。
牛ひき肉と卵の価格が最も大きく変動した
20店舗における牛ひき肉の1ポンド当たりの平均価格は7月の5.80ドルから 12月には6.62ドルへと14%上昇した。この傾向は全米平均と一致している。労働統計局が発表したデータによれば、牛肉の価格は2024年12月以降16%急騰している。
価格急騰の原因は、牛肉生産者が飼育コストの高騰に伴い飼育頭数を減らしたことによる供給量の減少にある。牛肉の生産量が最も多い地域での干ばつ、輸送コストの上昇も価格上昇につながった。アメリカ国内には牛肉生産者は4社しかなく、専門家は「この4社が、アメリカの牛肉価格をある程度、制御している」と述べている。
牛肉は、価格の上昇幅が最も大きかっただけでなく、価格帯の幅が最も大きかった品目でもあった。1ポンド当たりの最低価格は、イーストハーレムにあるアルディで2.22ドルだった。最も高かったのはパークスロープのユニオンマーケットで11.99ドルだった。
ミルク、豆類、米は最も安価な平均価格を示した
豆類と米は保存期間が長いため、店舗は大量購入が可能であり価格設定が容易だ。食料品店はこれらの品目に対して長期的な価格を設定でき、販売から安定した利益を見込めるという。牛乳価格は実際には下落傾向にある。それでもゴッサミストが調査した複数の店舗では、牛乳価格がラミネート加工された紙に印刷され冷蔵庫の壁に貼り付けられており、この価格が近いうちに変更される見込みがないことを示していた。
専門家が推奨する節約のヒント
◎地域チェーン店や全米チェーン店の価格は、個人経営店より安い傾向にある。近隣に大型チェーン店がない場合は、電車や地下鉄で片道3ドル払ってでも利用することを検討しよう。
◎クーポンやセールを活用し、季節商品が値下げされているか確認しよう。
◎セール時に購入した商品は冷凍保存し、数カ月間保存する。例えば、バーベキューが盛んな夏場は牛ひき肉が高騰しがちだが、春先に購入して冷凍しておけば節約できる。
◎卵は黄身と白身を分離すれば冷凍可能。次回、特売を見かけたらまとめ買いを。
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