夏が近づくにつれ、日焼け止めを手に取る機会も増えてくる。「SPF30で十分なのか」「SPF50や100の方が安心なのか」と迷う人も多いだろう。公共放送(PBS)が5月30日、皮膚科医に日焼け止めの選び方についてインタビュー、ガイドラインを紹介している。

SPFの数字は何を意味する?
SPF(Sun Protection Factor)は、紫外線の一種で日焼けの主な原因となるUVB(紫外線B波)をどれだけ防げるかを示す指標だ。テキサス大学オースティン校の皮膚科医アデウォレ・アダムソン教授によると、数字が高いほどUVBを防ぐ効果は高くなるが、「SPF50がSPF25の2倍効果がある」という意味ではないという。
例えば、SPF30:UVBを約97%カット、SPF50:約98%カット、SPF100:約99%カットとされており、数字が高くなるほど効果の伸び幅は小さくなる。
推奨されるSPFは?
専門家は最低でもSPF30以上の使用を勧めている。その理由の一つは、多くの人が推奨量より少ない量しか塗っていないためだ。十分な量を塗れなかった場合でも、高いSPFの日焼け止めの方が保護効果を維持しやすいという。アダムソン教授は「SPFが高いほど、塗る量が不足した際の“安全マージン”が大きくなる」と説明している。
SPF以外に確認したいポイント
日焼け止めを選ぶ際は、「Broad Spectrum(広域スペクトラム)」と表示された製品を選ぶことも重要だ。SPFはUVBへの防御力しか示しておらず、肌の老化やシワ、一部の皮膚がんの原因とされるUVA(紫外線A波)への効果は分からない。そのため、UVAとUVBの両方から肌を守る製品を選ぶ必要がある。また、海やプール、スポーツなど汗や水に触れる場面では、「Water Resistant(耐水性)」表示のある製品が推奨される。
SPF100なら塗り直しは不要?
答えは「ノー」だ。米食品医薬品局(FDA)は2011年、「Sunblock(完全遮断)」という表現を禁止した。どの日焼け止めも紫外線を100%遮断することはできないためだ。ニューヨークの皮膚科医マリサ・ガーシック教授は、「SPF100でも防げるUVBは約99%」と説明する。また、高SPF製品を使うことで「長時間塗り直さなくても大丈夫」と誤解する人もいるが、それは間違いだという。専門家は、SPFの数値にかかわらず、少なくとも2時間ごとに塗り直すことを勧めている。特に水泳や大量の発汗後は、すぐに塗り直すことが重要だ。
日焼け止めだけに頼らないことも大切
専門家によると、日焼け対策は日焼け止めだけで完結するものではない。紫外線が最も強くなる午前10時から午後4時ごろは、できるだけ直射日光を避けることが望ましい。また、外出時は、つばの広い帽子やサングラス、UVカット機能付きの衣類を活用することも効果的だという。
日焼け止めは「どれを選ぶか」だけでなく、「十分な量を正しく塗り、こまめに塗り直すこと」が何より重要と言えそうだ。
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