子どもたちがテキストやチャットで使うスラングは、最近は一般の会話にも氾濫しており、大人の間に困惑が広がっている。ウォール・ストリート・ジャーナルが5日、伝えた。

ダラスの主婦、ジェン・キムさん(38)は、10歳の姪、アベリーに色鉛筆のセットをプレゼントした。アベリーからの返事は「Slay girl, slay」。キムさんは理解できない。さらに数週間後アベリーは、キムさんの夫は「Rizz」がないと発言。キムさんは「Beta」で夫は「Omega」だと言い放った。キムさんの困惑は深まるばかり。「Slay」は上出来、「Rizz」は魅力、「Beta」はまあまあ、「Omega」は最低と分かるのは後になってからだ。
言語学の専門家は、最近のスラングはアフリカ系アメリカ人や性的少数者の文化に根ざしているものが多いと指摘する。SNSで頻繁に使われるものの、数は多くない。しかも流行り廃りのスパンは短いという。
大人の反応はまちまちだ。孫との会話の腰を折って「home hopping」(住まいを転々とする)の意味を尋ねたのはサンディエゴに住むシャロン・ブランチャードさん(78)。サンフランシスコ在住のマット・マレーさん(51)は「まるで外国語」と嘆く。それでも最近は「deeve」(大騒音で聞こえなくする)「preesh」(感謝する)「glazing」(つまらない)「Fanum tax」(友人から食べ物をかっぱらう)「purr」(軽蔑する)「sus」(疑わしい、怪しげ)などは自分でも使うと積極的だ。
コスタリカのカリーン・ハイレットさんの息子は13歳。50近くのスラングを操る。「皆、Bruh(男友達、Brotherから)、Bruh、Bruhとうるさくて耐えられない」とハイレットさん、息子がゲーム友達と話している時にはエアポッドのノイズキャンセリング機能をフル活用しているという。
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