ニューヨーク・ブルックリンで昨今 “リトル・トーキョー” とも呼ばれている、グリーンポイント。日本の独立系ショップの勢いが高まっていく同エリアで、核となり盛り上げている日本カルチャーの複合施設「50 Norman」が、約2倍のサイズになって4月26日にオープンする。

◆ 「日本に迷い込んだみたいだ」
出汁が名物の朝食が味わえ、ニューヨークでは珍しいオリジナルの出汁パックを作ることができる「Dashi Okume(ダシオクメ)」に、日本の職人が手がける雑貨が揃うライフスタイルショップ「CIBONE Brooklyn(シボネ・ブルックリン)」、また和とフレンチが融合したユニークなレストラン「House Brooklyn(ハウス・ブルックリン)」から成る「50 Norman」。

2022年9月にオープンして以来、SNSで「日本に迷い込んだみたいだ」と、感度が高いコアな日本ファンの心も虜にしてきた同施設は、現地のメディアにも「東京の雰囲気を味わいたいと思っているニューヨーカーは、14時間の長い飛行時間を避けて、代わりにグリーンポイントへ」などと紹介されており、今回はそんな人々の期待に応えるかのような、さらに “東京の今” を感じられる施設となってリニューアルオープンすることとなった。

「ここの施設をきっかけにストリートはすごく人気になってきていて。今後さらに日本を押し出していくのに様々な可能性がありますが、『東京』もキーワードのひとつになっています。ここに入っているテナントは東京のお店ばかりで、CIBONEも表参道、レストランHouseも西麻布が本店で、Dashi Okumeも築地。新たに入るテナントもみんな東京。東京のアイデンティティってあるようでないので、こうしてブランドが1カ所に集まるというのは貴重だと思っており、ここを中心に色々と発信していきたいですね」こう話すのは、PRを手がける兼好絢子さん。
◆ 店舗は約2倍のサイズに
店内には、根強い人気の「CIBONE O’TE(オープンを機にCIBONE Brooklynから改名)」の雑貨コーナーが拡張され、手に取りやすい価格の日常雑貨も数多くスタンバイ。「これまでは様々な価格帯のものを同じコーナーで取り扱っていたので、場合によっては『高いな』と感じられる方もいらっしゃったと思います。今回の新店舗にはお手頃な価格の雑貨もたくさんあるので、宝探し感覚で探していただければ」と兼好さん。ちなみに同店舗のギフトラッピングは「日本式」なので、ギフト選びにももってこいなスポットとなっている。



– 日本のキッチンツールに囲まれる –
ほかには浅草の老舗料理道具店「釜浅商店」が、旅行者からの人気が高まる包丁を中心に、日本生まれのキッチンツールを販売。たわし、卵焼き器をはじめ、料理の下準備などに使うバットも種類豊富にスタンバイしているので、料理好き、日本人シェフにとっては極楽空間となるだろう。



– 海外需要高まる「BALMUDA」-
また、家電ブランド「BALMUDA(バリュミューダ)」も新たに仲間入り。生活の質、商品のストーリーを重視するニューヨーカーからの注目が集まってきているという同ブランド。茶道、抹茶カルチャーが普及するニューヨークでは、伝統的なフォルムが特徴のケトル「Moon Kettle(ムーンケトル)」や「これは僕たちにとっても挑戦で、根付いていない文化をどう紹介していこうか」とPRマネージャーの寺尾観さんも意気込むホットプレート「BALMUDA The Teppanyaki」の販売に力を入れていきたいとのこと。


グランドオープンは4月26日。6月にはカフェ・レストラン・バー「CAFE O’TE by House Brooklyn」も控えていたり、日本化が進んでいる近隣エリアと合わせた新たな化学反応にも期待したい。

“リトル・トーキョー” のプチ情報
「50 Norman」と同じブロックにはそば専門店「Uzuki(うづき)」があり、30秒先には日本酒やナチュラルワインが買える「Bin Bin Sake(ビン・ビン・サケ)」、また日本の居酒屋文化をモチーフにしたレストラン「Rule of Thirds(ルール・オブ・サーズ)」や、数ブロック先には日本人オーナーが手がける人気サンドイッチ店「Taku Sando(タク・サンド)」がある。
取材・文・写真/ナガタミユ
50 Norman
住所
50 Norman Ave, Brooklyn, NY 11222
営業時間
11:00-20:00
公式サイト
https://www.50norman.com/
公式インスタグラム
https://www.instagram.com/50_norman/
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