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19日付のFOX5によると、メキシコの麻薬密売組織シナロア・カルテルの最高幹部、エル・チャポ(本名ホアキン・グスマン)被告が同日夜、米政府の要請で身柄引き渡しのためニューヨーク市に到着した。メキシコ外務省が20日、明らかにした。
テキサス州エルパソ市から国境の反対側に位置するシウダーフアレス刑務所に収監されていた同被告は19日朝、米麻薬取締局(DEA)の捜査官に引き渡された。20日にはブルックリン区の連邦裁判所に初出廷した。
被告は2001年、メキシコの刑務所から脱獄し、10年以上にわたり逃亡生活を続けていたが、15年、再逮捕で収監された刑務所の独房のシャワー室からもトンネルを掘って再度脱獄。被告に手を焼いていたメキシコ政府は、米国への引き渡しを待ち望んでいたとみられる。
16年の再逮捕から被告の米国への身柄引き渡しに反対していた代理人弁護士は同日、「メキシコ政府は、ガソリン価格の高騰に対する国民の不満をほかにそらすため引き渡した」と訴えている。被告は、カリフォルニア州やフロリダ州などほかの5州でも起訴されており、有罪が確定した場合、米国内の刑務所で終身刑に処される可能性があるという。
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