米運輸保安庁(TSA)はこのほど、空港での保安検査を簡素化する事前審査プログラム(PreCheck)を強化すると発表した。具体的には非接触型IDで「旅行者確認サービス」と呼ばれる顔認証システムを利用する。TSA公式サイトによれば、手荷物預け入れや搭乗口でリアルタイムの顔画像を撮影し、パスポート写真など旅客が事前に提供した写真と瞬時に照合するという。

現在、アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、アラスカ航空が同サービスでTSAと提携。対象は現在のTSAプレチェック登録者で、参加航空会社にプロフィールと有効なパスポート情報を登録済みの旅行者に限定。モバイルアプリでチェックインする際、提携航空会社から新しいサービスを利用できるかどうかの通知がある。
同サービスは現在、全米15の空港で展開中。ニューヨーク周辺ではジョン・F・ケネディー国際空港、ラガーディア国際空港、ニューアーク・リバティー国際空港が含まれている。
その他、シカゴのオヘア国際空港、ダラス・フォートワース国際空港、デトロイト・メトロポリタン・ウェイン郡空港、ハーツフィールド=ジャクソン・アトランタ国際空港、ロサンゼルス国際空港、ドナルド・レーガン・ワシントン国際空港(バージニア州)、サンフランシスコ国際空港など。TSAは、「航空会社との提携が拡大するにつれ、新しいサービスを使える空港も増やす」と説明している。
TSAは空港での保安検査迅速化を進めている。「Families on the Fly」プログラムを通じ、家族優先の検査ラインを新設する予定。「Honor Lane」は制服組の軍人優先ラインで、すでに11の空港に設けられている。さらにチェックポイントで靴を脱ぐ義務を廃止。液体、エアゾール、ジェルに関する持ち込み制限も緩和する方針だ。
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