犬や猫などのペットを新しい家族として迎えたときやペットが病気なったとき、死別後の心の整理のために取得する「ポウタニティー休暇」が、福利厚生の一つとして広がっている。シークレットNYCが30日、伝えた。

米ペットフード協会(APPA)の調査によると、2026年初頭時点でアメリカ世帯の約66〜71%がペットを飼っており、その数は約8700〜9400万世帯に上る。一方、18歳未満の子どもがいる世帯は約3300〜3400万にとどまり、アメリカでは「子どもよりペットがいる家庭の方が多い」状況になっている。
従業員のメンタルケアに効果的
こうした変化を受け、従来の家族休暇に加え、ペットを迎えた直後や治療中、あるいは死別時に休暇を認める動きが珍しい制度ではなくなりつつある。専門家は、新しいペットとの生活に慣れる時間や、看病・死別に向き合う時間を確保できれば、燃え尽き防止や集中力の回復など従業員のメンタルケアと会社への忠誠心向上につながると指摘。無理に出勤を続けるより、人生の大きな出来事として適切に受け止められる方が、結果として職場への関与度も高まるとして、Mars Petcare、mParticle、BitSol Solutions、BrewDogなどの企業では既に、数日から最長2週間の有給休暇を導入している。
NY市では同様の法案も提出
ただし、ペットのための有給休暇を子育て支援と同列に扱うことへの異論もあり、個人の選択に会社がどこまで責任を負うべきかを疑問視する声や、同様の恩恵を受けない同僚との不公平感を懸念する指摘もある。ニューヨーク市では現時点で法的義務はないが2024年末、有給の病気休暇を診断や治療が必要な動物のケアにも使えるようにする法案が提出された。成立すれば、雇用主の裁量に頼っていた制度が、より身近な労働条件として広がる可能性がある。ペットを「家族」と考える人が増える中、働き方の価値観そのものが見直されつつある。
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