ニューヨーク市のマーブル・ヒル地区で10月8日、米移民・税関捜査局(ICE)の職員が、逮捕しようとしていた男性の車に発砲し、男性が首にけがをした。車内には5歳の男の子もいたが、けがはなかった。地元メディアアム・ニューヨークやAP通信が報じた。

ICE職員の発砲で男性が負傷した車両。車内には5歳の男の子も乗っていた(photo: @CNN Newsの YouTubeチャンネルからスクリーンショット)

駐車中の車に職員が接近

ニューヨーク市警(NYPD)のジェシカ・ティッシュ本部長によると、事件は午後4時すぎに起きた。防犯カメラには、28歳の男性が車を駐車しようとしていたところに、私服のICE職員が銃を構えて近づき、別の職員も車に接近する様子が映っていた。その後、車は前に動き、カメラの範囲から外れた。発砲の瞬間は映っていないが、現場に残された薬きょうなどから、職員が7発を発射したとみられる。男性は病院に運ばれ、同乗していた男の子は親族に保護された。市警は、この取り締まりには関与しておらず、発砲時も現場にいなかったとしている。

ICE側は「命の危険を感じた」と説明

ICEの幹部は9日、男性が逃走しようとして職員らの車に車を衝突させたため、職員が命の危険を感じて発砲したと説明した。国土安全保障省のマリン長官は、職員らは車内に子どもがいることを知らなかったと述べた。同長官によると、男性は現在、ニューヨーク市外の施設に収容されている。職員が身に着けていたボディーカメラは録画中だったが、映像の公開時期は示されていない。

市内でのICEの取り締まり停止をトランプ大統領に求めるマムダニ市長 (photo: @CNN News の YouTubeチャンネルからスクリーンショット)

市長は取り締まりの停止を要求

ゾーラン・マムダニ市長は、下校時間帯に家族や子どもで混み合う通りで発砲が起きたことを強く批判した。職員らが作業用のベストや顔を覆うマスクを着けており、ICEの職員だと分かりにくかったとも指摘。トランプ大統領に、市内でのICEの取り締まりを停止するよう求めている。

キャシー・ホークル州知事も、事実関係を明らかにするため、ボディーカメラ映像の公開を求めた。事件後は現場や男性が搬送された病院の周辺で抗議活動が起き、一部の参加者と警察が衝突した。