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ニューヨーク市議会は18日、市内の中規模から大規模のビルに対し、温室効果ガスの排出量を2030年までに40%、50年までに80%削減することを求める条例案を可決した。
2017年に市がまとめた分析によると、中規模から大規模のビルから排出される温室効果ガスは市内排出量の67%を占め、最大の排出源となっている。たとえば、エンパイアステートビルは1平方フィート当たり年間6.27キロの二酸化炭素(CO2)を排出。条例ではこれを2030年までに4.53キロに引き下げるよう求めており、達成できない場合は罰金を科す。ビルの所有者は冷暖房設備などをエネルギー効率の高いものに交換しなければならず、市ではその費用を40億ドル(約4500億円)と推定。ただし、宗教的建築物や低家賃住宅のあるアパートなどは対象外となる。
一方で不動産業界は懸念を表明。業界団体リアル・エステート・ボードの法律顧問、カール・ハムさんはニューヨークタイムズの取材に、対象外となるビルが多く目標達成は困難ではないかと指摘。「メディアやハイテクなど電力消費量が多い産業に対して(物件の)貸し渋りが起きる可能性がある」と警告した。
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