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ニュージャージー州で来月から、回復の見込みのない患者が医師の処方により安楽死できるようになる。今年4月、同州のマーフィー知事が法案に署名し合法化していた。しかし実際に安楽死を望んでも、簡単にはできないという。ニューヨークタイムズが今月8日、報じた。
同州では8月1日から、余命6カ月以下と診断された成人の末期患者が死を望む場合、医師は致死性薬物を処方できるようになる。安楽死を認めるのはオレゴン、ワシントン、バーモント、モンタナ、カリフォルニア、コロラド、ハワイ州に次いで全米で8番目。メイン州では9月15日に施行となる。同紙によると10月までに、全米人口の約22%が安楽死を選択できるようになる。
しかし、同紙は実際に安楽死を受けることは容易でないと忠告。末期患者は医師2人による診断、口頭での致死性薬物の注文と、書面による処方せん1通が必要で、15日間の待ち時間を要する。医師が処置を拒否することや医療機関が禁止することを認めるオプトアウト規定により、処置を行う医療機関も限られるという。
同紙がカリフォルニア州の270の医療機関を対象とした調査のデータとして報じたところによると、同州の合法化から1年半以内に、6割以上の医療機関が安楽死を禁じていた。また、安楽死を希望した患者の3分の1が、手続きができないほど病状が悪化するか、安楽死を待たずに死亡したという。

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