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ニューヨーク市で行われる一部の選挙で、複数の候補に順位を付けて投票する「選好投票方式」を採用するかを問う住民投票が、来月実施される。投票率向上や決選投票回避などの利点があるという。ウォール・ストリート・ジャーナルが6日、報じた。
この方式では、候補者に1位から5位まで順位を付ける。投票者の過半数から1位を獲得した候補者がいればそのままこの候補者が当選する。どの候補者も1位の得票数が過半数を超えない場合は、1位の得票数が最も低い候補者を落選させ、この候補者に1位投票した人の票は、2位に入れられた別の候補者に配分される。これを繰り返し、全体の過半数の票を獲得した候補者が当選する仕組みだ。
対象は市全体を選挙区とする選挙および市議会議員選挙で、候補者が3人以上の場合。住民投票で採用が決まれば、2021年から実施されるという。
カリフォルニア州サンフランシスコ市やミネソタ州セントポール市、メイン州などは既にこの方式を取り入れている。同方式では、候補者は自分の地盤だけでなく、2位、3位になることを狙って幅広く選挙活動を行うようになり、投票率向上につながると支持者は指摘。費用のかかる決選投票を避けられる利点もあるという。
一方、投票プロセスが複雑になるとの批判の声もある。市選挙委員会のマイケル・ライアン委員長は「不可能ではないが、実施には懸念が残る」と慎重な態度を示した。
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