偽ブランド品購入で懲役刑も NY市で偽造品撲滅に向けた動き

 高級ブランドの偽造品の販売取り締まり強化が急ピッチで進む中、ニューヨーク市のマーガレット・チン市議会議員は偽造品を販売した側だけでなく、購入行為も違法とする条例案を市議会に提出し、実現に向けた取り組みを続けている。通過すれば、偽造品の購入者に懲役1年または1000ドル以下の罰金が課せられることになる。

 ニューヨーク市では数年前から、マンハッタン区のチャイナタウンを中心に偽造のブランド品を販売していた店舗を摘発するなど取り締まりを大幅に強化しているが、観光客などからの需要が絶えないのが実情だ。
 チン議員は条例案について、「何も知らない中年女性が偽物のブランド品を買って罰される、といった事態が起きることを心配する声もあるが、路地裏や地下などの人通りの少ない所で何が行われているか知れば、購入が違法行為であることはすぐに理解できるはず」としている。
 また、著名ファッション・ジャーナリストのダナ・トーマス氏は、「偽造品は違法薬物の密売のようなもの。裏には低賃金労働などの深刻な問題が隠れており、偽ブランド品を買うのは犯罪に加担する行為だ」と語っている。

 なおチン議員は、同じくチャイナタウンで頻繁に見られる非認可のフードトラックについても、消火栓の使用を阻害するとして取り締まりの強化を求めている。

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