犬猿の仲の警察と消防庁 ホッケーの親善試合で乱闘騒ぎ

 ロングアイランドにある多目的室内競技場ナッソー・コロシアムで6日行われたアイスホッケーの親善試合中に、ニューヨーク市警察庁(NYPD)と市消防局(FDNY)のチームが、殴る蹴るなどの乱闘騒ぎを起こす事態が発生した。
 同試合はことしで41回目となる毎年恒例のイベント。乱闘が起きたのは両チームが3対3で同点となった時で、その原因は現時点では明らかにされていない。
 観客が携帯電話で乱闘騒ぎの一部始終を撮影したものを、動画投稿サイト「ユーチューブ」や「インスタグラム」などに投稿したことから、多くのメディアも大々的に取り上げ、話題となっている。
 NYPDとNYFDの不仲はこれまでにも取り沙汰され、過去には事故現場の指揮をめぐり、両者が路上で殴り合うという事件もあった。過去20年の間には両者の緊張を和らげるため当局が間に入り、特定の状況下で指揮をとる機関を明確にするなどの措置を講じてきた。
 試合を観戦していた元巡査部長のリノ・ミネットさん(50歳)は「これまでに十数回この親善試合を観戦しているが、このようなトラブルは15年ぶり」だと言い、今回の騒ぎは「恨みや敵意からではなく、ただ単に白熱した試合の延長上だろう」と意見を述べた。
 乱闘後も試合は続行し、最終的にはNYPDが8対5で勝利し、FDNYの5連勝を食い止めた。