入居の機会平等に 低所得者向け住宅のルール改正

 4日付のニューヨークシティ・パッチによると、ニューヨーク市住宅保存開発局(HPD)およびビル・デ・ブラシオ市長室は同日、低所得者向け住宅入居者の選出方法の改正を発表した。
 新しく低所得者向け住宅を建設する業者は、政府の補助金や税控除を受ける前に、HPDへ計画書を提出することが義務付けられ、また、建設するビルに低所得者向け住宅を含むという契約の履行を確約させられる。
 これまで住宅開発業者は、家賃の支払いに問題がない入居希望者であっても入居を拒否することができたが、改正後、クレジットスコアが580未満の入居希望者は、ほかに経済面での問題がなければ入居を拒否されることはなくなり、580を超える入居希望者は、経済面でのさらなる調査が不必要とされる。
 また、業者への規定には①ホームレスシェルター利用者の入居を拒否する場合は、理由の説明責任を負う、②政府から補助金を受けている入居希望者の収入算出方法を明らかにする、③面接会場をアクセスが容易な場所にし、英語を話さない入居希望者には通訳を提供する、④入居希望者の自宅訪問を禁じる、などが加わる。
 市長は「入居の機会は、全ての市民に平等に与えられるべきだ」と述べている。

市内の低所得者向け住宅(photo: Jim.henderson)

市内の低所得者向け住宅(photo: Jim.henderson)