エクソンとPwCに不正疑惑 裁判所への出廷を命令

 【12日付ブルームバーグ】ニューヨーク州最高裁判所は12日、エリック・シュナイダーマン州司法長官が進めている、石油最大手エクソンモービル社および同社の監査法人プライスウォーターハウスクーパース(PwC)による会計処理や気候変動に関する報告書の不正疑惑捜査で、同社に召喚に応じるよう命じた。
 同司法長官は、エクソンの業務が環境に与える影響について捜査した結果、同社が二酸化炭素排出と気候変動のリスクに関し虚偽の報告を行ったとし、申し立てを行い、法廷に召喚。両者に原油およびガス備蓄の報告、減損や評価損を計上した資産評価、エネルギー価格予測などの提出を求めた。
 同司法長官は今年6月、2年間にわたる捜査により、同社が環境への影響評価書で、実際の数字と公開用とを使い分けていた可能性があるとの重大な証拠をつかんだと発表していた。
 エクソンは2016年にも出廷を命じられたが、監査法人とクライアントとの間には秘匿特権が生じると主張し、応じなかった。