レイプ報告に「気持ち切り替えて」 被害少女が学校を提訴

 【16日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】ブルックリン区の公立学校で2015年、同級生にレイプされ学校に報告したにもかかわらず学校は適切な対応を怠ったとして、同区の少女(17)が13日、学校に損害賠償などを求めて同区高位裁判所に提訴した。
 訴状によると、当時、同区のスプリング・クリーク・コミュニティー・スクールの8年生だった少女は、同校校舎から2ブロックの路上で同級生にレイプされ、その様子を携帯電話のカメラで撮影された。同校に報告したところ、カウンセラーから「気持ちを切り替えて前に進みなさい」と言われたという。また、少女へのいじめが続いていた同校内で少女がレイプされる映像が生徒たちの間で広まり、同校は警察に連絡したが、少女には「あなたが学校に来たら状況が悪くなる」と自宅待機させたとされる。
 少女は約1カ月後に別の公立学校に転校したが、現在も立ち直ることができず、絶望感や自殺願望にさいなまれるという。キャリー・ゴールドバーグ弁護士は「特に有色人種の子どもが性的暴行の被害を報告したとき、学校は合法的、また人道的な対処をしない。レイプされ屈辱を受けたにもかかわらず、学校に来るのも歓迎しないと伝えたのはもはや犯罪だ」と怒りをあらわにした。

レイプやDV関連訴訟を専門とするゴールドバーグ弁護士(中央)。本人のフェイスブックより

レイプやDV関連訴訟を専門とするゴールドバーグ弁護士(中央)。本人のフェイスブックより