アマゾン倉庫の従業員が死亡、スタテン島 「人として扱ってほしい」、従業員が対応を陳情

 ネット通販最大手アマゾンのスタテン島にある配送倉庫で働く従業員が、新型コロナウイルスの感染により死亡したことが明らかとなった。ゴッサミストが5日、報じた。
 アマゾンによると、死亡した従業員は男性。4月11日に感染が確認された。死亡日は公表されていないという。広報担当者は従業員の死亡に「心が深く沈む」と声明で述べ、男性の家族に支援をすると説明しているが、具体的な内容は不明。男性は4月5日まで同倉庫で働き、濃厚接触者はいないとしている。
 技術情報サイトのザ・ヴァージの5日付の報道によると、これまで新型コロナウイルスの感染で死亡したアマゾンの社員は、カリフォルニア州で2人、これで3人目となる。従業員からはこれまで、アマゾンの感染予防対策について、病欠の規定や防護用品の配布が不十分として批判する声が上がっていた。これを受けアマゾンは、1億枚以上のマスクを従業員に配布したり、手洗い場を増設したと説明している。
 市議会の委員会が5日開催した労働者権利に関する公聴会では、スタテン島の倉庫で働くリナ・カミングスさんが「毎日倉庫で感染者が出ているのに、対策が不十分。私たちはロボットではない。人として扱ってほしい」と訴えた。
 さらに、アマゾンでは4日、同社に抗議した従業員が解雇 されたことに反発して副社長のティム・ブレイさんが自ら辞任。
 ブレイさんは経営陣を「臆病者」とののしり、従業員への対応を非難している。

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