NYPD、ユダヤ正統派の学校を強制閉鎖 行政命令無視、校舎内60人の生徒に帰宅命令

ニューヨーク州では3月以来、新型コロナウイルスの感染拡大予防措置として、全ての学校が閉鎖されているが、ブルックリン区のユダヤ教超正統派神学校は18日、学校を開校していたため、市警察(NYPD)により強制的に閉鎖された。ニューヨークタイムズが同日、報じた。
 同区ベッドフォードスタイブサントにある学校、ニトラ・イェシバの近隣の住む、ジョー・リビングストンさんによると、同日朝、十数人の生徒を乗せたスクールバスが次々と同校に到着。校舎に入って行った生徒のほとんどは、マスクを着用していなかったという。さらに休み時間に、屋上で遊ぶ子どもたちの姿を目撃したリビングストンさんは、行政総合窓口ダイアル311に通報した。同日正午ごろ、駆けつけたNYPDの警官は、校舎内の約60人の生徒全員に帰宅するよう命じた。デブラシオ市長は同日、パンデミックの間は同校が再開しないよう対策を講じると述べた。
 同区ウイリアムズバーグでは4月、ユダヤ教徒の葬儀が行われ参列した2500人が、社会的距離違反として強制的に解散。その他にも同コミュニティーは、結婚式や宗教上の活動などで度々、集会が行われているため、NYPDとの間で確執が生まれている。
 また、9日付のニューヨークポストによると、同区のユダヤ教キャンプ協会は5日、子どもたちのサマーキャンプの実施を求め、キャンプ希望地の同州サリバン郡にその許可を求めていた。しかし、サリバン郡の保健局は「今年はキャンプを許可できない」と反論している。

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