日本人女性の自殺、コロナで急増 背景に「複合的な苦境」とNYT

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本人女性の自殺が急激に増えている。昨年2020年の自殺者は6976人に上り、19年に比べ15%増加した。過去10年間で前年を上回ったのは今回が初めて。一方、男性自殺者は減少した。急増の背景には、コロナがもたらした複合的な苦境に日本人女性がさいなまれていると、22日付けのニューヨークタイムズが報じている。

 同紙によれば、コロナによって他国同様、日本でも女性の方が多く職を失った。とりわけ、東京では女性の約5人に1人が単身暮らしで、ステイホームの奨励で離れて暮らす家族に会えないため、彼女らの孤独感が深刻になっているという。在宅勤務にシフトする中、家事や育児を巡りパートナーとの不公平な役割分担に苦労する人や、増加するDVやセクハラ被害に苦しむ女性もいて、これらの事情が複合的に絡み合っているとしている。

 一方、日本社会に長年にわたって横たわる「心の病気について話すことや助けを求めることが、平静であるのを重視される社会ではいまだに難しい」との課題を浮き彫りにしたとも強調。「家に一人でいると社会からひどく取り残された感じがして、とても苦痛だ」とする自殺未遂歴がある女性を紹介、心の病気に関連する日本でのタブーを取り除くためにサポートに取り組もうとしている姿を取り上げている。

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