開かない ~何でこんな作りなの?~

こんにちは,御所丸です。NYは一年で最も気持ちのいい季節に入りますね!駐在中は,5月初旬のすがすがしい日を毎年楽しみにしていました。まるでハワイにいるような気持ちよさ,と言えば,言いすぎでしょうか?!さて今回は、なかなか開かないお話です。

アメリカの包装は雑にできていて、上手くキレイに開けられません。

紙の包装はビリビリと破くしか方法がなく、箱の開け口のミシン目は上手く切り離せず、ぐちゃぐちゃになってしまいます。ビニール袋に入っている食品などの包装もかなりヒドく、なかなか開かないので、力を込めて開けようとすると突然破れるように開き、中身がバラバラとこぼれてしまいます。

ハサミを使っても、袋ぴちぴちに入っていることがあるため、ハサミがねちゃねちゃになったり、中身がこぼれたりします。

お薬はさらにヒドくて、もともとなかなか開かないのに、さらに子供が間違えて開けることのないよう、「開かない工夫」がされています。私は血圧のお薬を飲んでいますが、日本のお薬は上から指で押すと裏面の銀紙が破れてすぐに出てくるのに対し、アメリカのお薬は上から押しても出てきません。

裏面の薄いビニールのシートをはがす必要があるのです。が、これがなかなかはがれない。表裏でピッチリ張り付いているシートの間に爪を入れ、ひっかかりをつけて少しずつはがす。相当な集中力が必要です。朝急いでいるときなど、血圧が余計に上がります。。。

お薬をプラスチックのボトルに入れて渡してくれる場合もあり、フタに「押して回す」と書いてありますが、なまじっかな力では押して回せません。かなりの力で押して回すと「カチカチカチ」と音がしてようやく開けることができます。

ある日、力を込めて「カチカチ」開けていたら、

妻が「あんた何してんの?」

私「押して回してる」

妻「何で?」

私「押して回せ、って書いてあるやん」

妻「フタの横に付いてるミミみたいなん押して回してみ」

確かに、フタの横にミミみたいなのが付いてます。

ミミを押して回すと、何と!簡単に開くではありませんか!!驚き!!!こんなに簡単に開くとは!!!!すごく喜んでいたら

妻「あんたに驚くわ。何で1年以上も気付かへんの」

私「早よ言うてえな」

妻「何やカチカチやってんなって思てたわ」

私「いや、開かへんから」

妻「ミミ押したら簡単に開きます」

私「せやから早よ言うてくれたらええのに」

妻「ええやん。簡単に開けられるようになったんやろ」

私「アホな造りやなぁ、って思てたわ」

妻「あんたやろ」

私「。。。」

思い込みは恐ろしいですね。。。アメリカはアホやなぁ、と思っていた自分の方がアホでした。ひょっとしたら、そんな例が数限りなくあるかも。。。本当に恐ろしいことです。アホな自分から脱却したいものです!

多様なNYでは、自分が抱いていた思い込みを打ち破る気づきがたくさん得られるでしょうね。心をオープンにして、期待しましょう!



御所丸 富太
プロフィール:NYの奥深さをこよなく愛する京都生まれの元NY駐在員。趣味は料理、ギター演奏など。NYでの副業成功を夢見ている。