LGBTQ+の権利擁護月間プライドマンスのフィナーレを飾るプライドマーチ(通称ゲイパレード)が6月28日、正午からマンハッタンで開催される。毎年、プライド月間である6月の最終日曜に行われる同マーチと、24日以降の主な関連イベントを厳選。併せて、いまさら聞けないLGBTQ権利擁護運動の歴史をざっくりおさらい。

6月24〜27日の主な公開イベント
Sin Pelos En La Lengua – ¡Fiesta PRIDE!
1990年〜2000年代のポップスとダンスで地元コミュニティーが一体となる、ラテン系プライドフェスティバル。日本人が多く居住するクイーンズ・アストリアにあるLGBT+ネットワーク・クイーンズが主催。

日時
6月24日(水)18:30-20:00
場所
LGBT Network Queens LGBT Center
35-11 35th Ave.
参加無料
公式Webサイト
https://lgbtnetwork.org/events/sin-pelos-en-la-lengua-en-persona-18-fiesta-pride-pride/
Youth Pride
LGBTQIA+の若者をたたえ、そのエンパワーメントを図るNYCプライドの恒例イベント。セルフケアと自己表現、美容チュートリアル、安全と権利擁護、コミュニティー構築に焦点を当てた、ジェンダーやクィアを肯定する多様なリソースやアクティビティーを紹介。ライブエンターテインメント、DJパフォーマンス、ドリンクや軽食も無料で提供されるカーニバル形式のお祭り。フィナーレはダンスパーティー「Dance on the Pier」。要事前登録。

日時
6月27日(土)11:00-18:00
場所
Pier 16 @ South Street Seaport
参加無料(要事前登録)
公式Webサイト
https://nycpride.org/home/events/
NYC Dyke March
ダイク(レズビアン)によるパレード。全てのジェンダー表現やアイデンティティー、性的指向、人種、年齢、宗教、能力、階級、移民ステータスのダイクを祝福し、ダイクコミュニティーの集団的権利と安全、存在感を高めるのが目的。

日時
6月27日(土)17:00
場所
Bryant Park(スタート地点)→ 5th Ave. → Washington Square Park(終点)
参加無料
公式Webサイト
https://www.nycdykemarch.com
NYC Pride March
1969年のストーンウォール暴動を記念して、翌年1970年から毎年行われたデモが起源。現在ではLGBTQ+の回復力と団結を象徴する世界的なシンボルへと発展、規模・参加者共に世界最大規模を誇る。全米最大規模のLGBTQ+のストリートフェスティバル、「プライドフェスト」も同時開催。2026年の公式テーマは、「For All of Us(私たち全員のために)」。Rise Up(立ち上がれ)精神の下、コミュニティー連帯の行進に参加しよう。

日時
6月28日(日)12:00
場所
26th St at 5th Ave.(スタート地点)→ 5th Ave. →8th St.(ウエストサイドへ)→6th Ave. →Christopher St. →7th Ave. → 15th St.(終点)
※見学する場合は、14〜18th St.の間がおすすめ。
参加無料(パレードへの参加申し込みは終了)
公式Webサイト
https://nycpride.org/
プライド月間とは?
プライド月間は、LGBTQ+権利擁護運動の大きな契機となった1969年のニューヨークでのストーンウォール暴動を記念して、毎年6月に祝われている。

始まり
1969年6月28日、ストーンウォール・インの客たちが、日常的な警察の摘発に対して抵抗、マーシャ・P・ジョンソンやシルビア・リベラといった有色人種のトランス女性たちが中心となって、6日間にわたる抗議運動が展開された。1970年6月28日、暴動から1周年を記念して、市で最初のゲイプライド行進(当時は「クリストファーストリート解放の日」と呼ばれていた)が行われ、LGBTQ+の基本的な可視化など政治的抗議運動として広がった。
エイズ危機
HIV/エイズの流行は1970年代後半に静かに広がり始め、80年代には国家的な緊急事態へと爆発的に拡大した。90年代前半から半ばにかけては、年間死亡者数がピークに達し、活動家による抵抗運動も最高潮に達した。ACT UP(AIDS Coalition to Unleash Power)のような草の根運動の団体が参加したパレードは、政府の無関心、製薬企業の利潤追求、社会的偏見に対する極めて政治的で生々しい悲嘆と怒りの表明の場となった。


喪失がきっかけとなった同性婚運動
結婚の平等を巡る切迫感は、エイズ危機の惨状から直接生まれた。同性パートナーにはいかなる法的地位も認められていなかったため、何千人もの同性愛者が、ERへの立ち入りを拒否され臨終を見届けることもできず、配偶者としての相続権を認められなかった。また、敵対的な家族によってアパートから強制的に追い出される事態にも直面した。
同性婚の合法化
2015年6月26日に全米で合法化。画期的な判例であるオーバーゲフェル対ホッジス事件において最高裁判所は、「同性婚を禁止する州法は憲法違反である」との判決を下した。
連邦ヘイトクライム保護
2009年10月28日、「マシュー・シェパードおよびジェームズ・バード・ジュニア・ヘイトクライム防止法」により、性的指向および性自認が保護対象に追加された。
雇用保護
性的指向や性自認を理由とした解雇は、2020年6月15日のボストック対クレイトン郡事件において連邦法上違法となった。同事件で最高裁は、これらの保護が「1964年公民権法の適用対象である」と判断した。
LGBTQ+の権利擁護運動として始まったプライド月間だが、先人たちの血と涙と闘いを経て、今や世界的な「可視化」と「祝賀」の月に。社会的受容を求める継続的な法的擁護活動へと発展している。


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