日本を含むアジアやヨーロッパの日焼け止めで使われてきた成分「ベモトリジノール(BEMT)」を配合した製品が、米国でも店頭に並び始めた。米食品医薬品局(FDA)が今年6月に使用を認め、AP通信が10月14日、製品が店頭に登場し始めていると報じた。米国で日焼け止めの有効成分が新たに追加されたのは、約四半世紀ぶりとなる。

日本で日焼け止めを買いだめしなくてもよくなる?アメリカでも新成分を配合した製品が登場(photo: Unsplash / BATCH by Wisconsin Hemp Scientific)

紫外線を幅広く防ぎ、白く残りにくい

ベモトリジノールは、しわやたるみなどの光老化に関わるUVAと、日焼けによる赤みや炎症を引き起こすUVBの両方を吸収する成分だ。日光に当たっても分解されにくく、肌に白く残る「白浮き」が少ない製品を作るのにも適している。皮膚を通じて体内に吸収される量が少ないことも特徴だ。FDAは、配合濃度が最大6%という条件で、生後6カ月以上の子どもと大人向けの日焼け止め成分として、安全性と有効性を認めた。

米国での使用が遅れた背景は?

日本などで使われてきた成分が、なぜ米国では使えなかったのか。背景には、国による規制の違いがある。米国では日焼け止めを一般用医薬品として管理しており、海外で使用実績があっても、そのまま米国で販売できるわけではない。ベモトリジノールも、これまでは使用が認められた有効成分の一覧に含まれていなかった。今回、FDAが提出された安全性や有効性の資料を審査し、使用を認めた。

日本ブランドでも、日本版と同じとは限らない

米国で日本ブランドの日焼け止めを見つけると、日本で買うものと同じだと思いがちだ。しかし、米国向け製品は現地の規制に合わせる必要があり、同じブランドでも販売国によって成分の配合が異なる場合がある。

今回のFDAの決定により、日本などで使われてきたベモトリジノールを米国向け製品にも配合できるようになり、選択肢が広がる。日本版と米国版を比べる際は、ブランド名だけでなく成分表示も確認したい。