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広島で被ばくした親鸞聖人の銅像
マンハッタンの一角、NYタイムズが紹介

「原爆の父」として知られる理論物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた映画「オッペンハイマー」の劇場公開に合わせ、マンハッタン計画についてシリーズで取り上げているニューヨーク・タイムズは21日、マンハッタン区に設置されている広島で被ばくした親鸞聖人の銅像を紹介した。
傘を被った旅装束の親鸞聖人の銅像が置かれているのは、オッペンハイマーが育ったアパートから18ブロック離れた同区リバーサイドドライブ331番地のニューヨーク仏教会に隣接する庭のようなスペース。設置されたのは、オッペンハイマーの過去の行為に疑いが持たれ、機密情報取扱許可がはく奪された後の1955年だった。
銅像は、原爆が落ちた場所から1マイル(1.6キロメートル)ほど離れた場所にあったため、被ばくにより青銅が焼けてオレンジ色の帯ができた。ニューヨーク市に到着した当初は、放射能を持ち込んだという噂が流れ、子供たちは息を止めて銅像の前を通り過ぎたという。
この像は1930年代に鋳造され、日本国内の寺院に送られた数体の聖人像のうちの一つだ。50年代に、世界平和のシンボルとして国連に提供されたが、設置場所が見つからず、同仏教会が引き取りを申し出た。同仏教会では、毎年8月6日の広島原爆記念日に、恒例の礼拝が行われている。
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