2025年10月9日 NEWS DAILY CONTENTS

放射性汚染水、ハドソン川に放出へ | インディアンポイント原発から

廃炉となったインディアンポイント原子力発電所から発生した約4万5000ガロンの放射性汚染水がハドソン川に放出される見通しとなった。連邦裁判所のケネス・カラス判事は先週、ニューヨーク州政府の訴えを退け、ホルテック・インターナショナルの主張を認めると判決。これにより2023年に制定された「セーブ・ザ・ハドソン法」が覆されることとなる。2日付のNYポストが伝えた。

ウエストチェスター郡ピークスキル南にあるインディアンポイント原子力発電所(photo: Tony, https://www.flickr.com/photos/tonythemisfit/2755502911/)

ニューヨークタイムズによれば、ホルテック社は昨年、インディアンポイント原子力発電所の核廃棄物の排出規制権限は連邦政府のみが有すると主張、ニューヨーク州を提訴していた。

カラス判事はホルテックの主張に同意し、判決文で2023年の法律は「ホルテック社が連邦政府が認めた処分方法を利用することを『断固として排除』している」と記した。同社はさらに、インディアンポイント発電所がダウンステートの発電所として50年以上にわたり稼働する中で、同様の排出を日常的に行ってきたと主張していた。

ホルテック社は今回の判決を歓迎。汚染を懸念するニューヨーク市民に対し、「地域・州・連邦の関係者と連携し、環境的に責任ある方法でインディアンポイントサイトの廃止措置を継続する」と述べた。

マンハッタンから北へ約35マイル(約56km)のハドソン川沿いに位置するインディアンポイント発電所は、環境汚染を懸念する地域住民の長期にわたる抗議を受けて2021年に閉鎖となった。

米原子力規制委員会によると、原子力発電所からの水には微量の放射能(トリチウム)が含まれており、汚染リスクは小さいとされる。

                       
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