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2001年の世界同時多発テロの被害者で、倒壊したビルの灰にまみれた姿が写真に撮影され「ダスト・レディ」として世界中に知られたマーシー・ボーダーズさんが25日、胃がんのためニュージャージー州の病院で亡くなった。
ボーダーズさんは当時28歳で、ワールドトレードセンタービル(WTC)の81階にあった銀行のアシスタントとして働いていた。飛行機がWTCへ突入した後、急いで階段を駆け下り避難した。路上に出たところで、もう片方のタワーが崩壊を始め、近くのビルのロビーへ逃げ込んだため危うく難を逃れたという。
「ダスト・レディ」として後に有名になった写真はこの時撮影されたもので、ボーダーズさんが灰にまみれ呆然とした様子でカメラの方を向く姿は、9・11の象徴として人々の記憶に残っている。
9・11の後、ボーダーズさんは事件のトラウマからうつ病と薬物の乱用に悩まされ、11年にはリハビリ施設で治療を受けた。しかし、昨年になり胃がんであることが判明し、今度はがんと闘っていた。
昨年ボーダーズさんは病気について「汚染した灰を全身にかぶったことが、がんの発生を引き越こしたと確信している」と新聞のインタビューに話していた。
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