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フランスのパリで先月13日、129人以上の死者を出す同時多発テロが起きたことを受け、ニューヨーク市ではこれまで社会的に放置されてきた市内のイスラム教コミュニティへの支援を開始し、関係強化に動き出している。
同テロ事件以降、市はイスラム教徒が多く暮らす地域に派遣する職員の数を増員。職員らはイスラム教寺院を訪問し、信者や指導者らとのコミュニケーションを図り、関係づくりに努めている。また、ニューヨーク市警察(NYPD)は地域指導者らに新たなテロ防止計画について説明を行い、地域住民らにヘイトクライムが起きた場合、警察に報告するよう促した。
NYPDによると、市ではことしに入ってから、これまでに14件のイスラム教徒に対するヘイトクライムが報告されているが、昨年同時期と比較すると39%減で、同テロ事件以来は1件も報告されていないという。しかし、イスラム教徒の中には警察への不信感を持つ者が多く、ヘイトクライムが起きても報告されない場合があるという。
NYPDは地域課を通し、ストリートフェスティバルに警官を配置したり、普段は警察を敬遠する住民が気軽に警察へ協力を求められるような環境づくりに努め、市内の多様民族が暮らすコミュニティとの情報共有を進めていくと発表している。
市には、約80万人のイスラム教徒が暮らしているという。
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