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【20日付ニューヨークタムズ】ニューヨーク州ロングアイランドのサフォーク郡議会歳入委員会は19日、両親を殺害した罪で17年間服役していた冤罪の男性に、1000万ドル(約10億8000万円)の和解金を支払うことを承認した。
マーティン・タンクレフさんは17歳だった1988年9月、自宅で両親を殺害した疑いで取り調べを受けた。担当刑事は、昏睡状態から目覚めた父シーモアさんがタンクレフさんが犯人だと話しているなどとタンクレフさんに伝え、犯行当時、記憶喪失に陥り両親を殺害したものと信じ込ませた。実際には、シーモアさんは昏睡状態から目覚めていなかった。同刑事は、タンクレフさんが自白したとして供述書をねつ造。タンクレフさんは供述内容を否定し続けたが、90年に殺人罪で有罪判決を受け、2007年まで服役していた。
17年後、控訴裁判所は新たな証拠を基に有罪判決を破棄し、当局は08年、再審を断念。今回の和解は、同郡警察の刑事による自白の強要により服役し、憲法で保護された権利を侵害されたとしてタンクレフさんが09年に起こした訴訟から生じたもの。タンクレフさんは14年、州とも340万ドル(約3億7000万円)で和解している。

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