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【15日付ニューヨークタイムズ】NYPDは「無意識の偏見」によって意図せずに警官が市民を殺してしまう「致命的接触事件」を防ぐトレーニングを推進している。ニューヨークのビル・デブラシオ市長による警察改革の一環。
米国では「丸腰」の黒人男性に警官が発砲する事件が絶えない。ブルックリン区でも今年4月、金属製の工具を振り回していた精神障害のある黒人男性を、警官が射殺した。2014年のエリック・ガーナーさん事件(1面参照)にも、人種的先入観など「無意識の偏見」が根底にあるとされる。
来年にかけて実施中の同トレーニングには警官全員が受講する予定。予算は450万ドルを計上している。指導員の1人、コロラド州警備隊の元中佐、ブレンダ・レフラーさん(49)は、「最初、受講者は人種差別主義者のレッテルに身構え、『疑心暗鬼』な顔をしている」と話す。ところが、「警官と容疑者だけの問題ではなく、誰にでも起こり得る」と分かると、さらに勉強したいと興味を示すという。
一方、ウイスコンシン大学の心理学教授のパトリシア・ディバインさんは、警官の「無意識の偏見」に客観的な調査結果が欠落していることを懸念。受講後、トレーニング内容をどの程度覚えているかも含めてさらなる追跡調査が必要だと指摘している。

Pete Stewart
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