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マンハッタン区チェルシー地区から、骨董品などを販売する蚤の市(フリーマーケット)が消えつつある。ニューヨークタイムズが22日、報じた。
1980年代から90年代、同地区の蚤の市は週末ともなると、約1万5000人が詰めかけるほど盛況だった。「アンディ・ウォーホルをよく見かけた」と話すのは、当時の様子を知るアラン・ボスさん(79)だ。土曜の午前3時、100人近い「骨董マニア」が懐中電灯を片手に、売り手が到着するのを待ち構える。まるで、「血の匂いを嗅ぎつけたサメのようだった」という。ところが、2000年代になると潮が引いたように下火に。ボスさんは、エイズ禍が骨董愛好家や業界関係者を直撃したこと、若者が骨董品に興味を示さなくなったこと、再開発の波が押し寄せ、蚤の市が開かれる駐車場や空き地が高層ビルに変わっていったことが理由と指摘する。ボスさんが経営していた「アンティークスガレージ」も今はない。
25丁目の5番街と6番街の間に93年にオープンした「ショープレース・アンティーク・プラス・デザイン・センター」の地下には50余りの骨董品店がひしめく。ビルの所有者はこのほど、ビルを改装し地下の売り場面積を縮小することにした。高級感を出し富裕層にアピールするのが狙いだ。地下の骨董品店は来月から店じまいを始めるという。

ショープレース・アンティーク・プラス・デザイン・センターのインスタグラム(nyshowplace)より
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